About Nishinariこのまちの話
大阪市24区の1つ、西成区。
「西成」とひとくちに言っても、大きく3つのニュアンスで語られます。
- 1あいりん・釜ヶ崎を指して西成という場合。
- 2同和地区を指して西成という場合。
- 3西成区全体をさして西成という場合。
どちらの場合にしても、残念ながらあまり良いイメージと共に語られることはありません。
私たちナイスが主に事業展開している地域は、大正区、浪速区、釜ヶ崎に隣接するエリアです。
公営住宅や戦前の住宅、商店、銭湯が多くあり、密集市街地とも呼ばれますが、下町情緒あふれるまちです。
このまちの課題
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- 高齢化
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日本平均 28.7%(2020年9月 総務省統計局)
大阪市内ワースト1
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- 密集市街地
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日本平均 13.6%(総務省統計局「平成30年 住宅・土地統計調査
住宅数概数集計 結果の概要」)大阪市内ワースト1
火災件数
大阪市内ワースト1
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- 健康
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救急出場件数
大阪市内ワースト1
大阪市内ワースト1
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- 人口減少率
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大阪市都市計画局企画振興部統計調査担当
「平成30年度大阪市の現状分析」大阪市内ワースト1
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- 生活保護
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日本平均 1.64%(厚生労働省「被保護者調査(令和2年4月分概数)」)
大阪市内ワースト1
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- 区民の意識
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西成区に抱くイメージ
大阪市西成区役所「令和2年度 西成区民アンケート
(区民意識調査)」
※ 高齢化、生活保護、密集市街地、衛生、健康の西成区のデータは「平成27年6月 数字で見る西成区 各種統計調査24区比較表」(発行:西成区役所総務課)より
その他、数字として現れづらい大きな課題に「差別・偏見」があります。
部落差別、あいりん問題、定住外国人や障がい者への差別など、複雑に絡み合って形成された西成への差別・偏見は、今もなお根強く残っています。
このまちの魅力
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- 誰も排除しない、包容力のあるまち
- 西成には多種多様な人たちが暮らしています。枠からはみ出したものを簡単に切り捨てる現代社会。そんな社会に逆行するような包容力が、西成にはあります。それはこのまちが経験した、辛く厳しい歴史の中から生まれた、共生・共助の精神風土なのかもしれません。
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- チャレンジするまち
- 公民連携の取り組みや、全国から注目を浴びる子ども食堂、民設民営隣保館、民間老朽住宅建て替えなど、このまちでは意欲的な取り組みが次々と生まれています。社会的使命をもって課題解決に取り組む活動家も多く、まち全体が前向きなエネルギーと情熱を持って、社会課題に立ち向かっています。
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- 充実した福祉
- 各種福祉施設、高齢者施設をはじめ、様々な支援者団体、シェルター、サポーティブハウスなど、西成にはあらゆる人を受け入れられる福祉サービスが揃っています。辛い状況の方が安心して生きられる、ライフラインの役割を果たすまちなのです。
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- 交通アクセス抜群
- 天王寺や難波にほど近い立地で、JR、大阪メトロ、南海電車など複数の鉄道が通っており、大阪市24区最多の21もの駅があります。交通の便が良いことに加え地価も比較的安いため、若者にとっても住みやすいまち。価格の安さから、近年はバックパッカーの宿泊地としても人気を集めています。
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- 靴づくりが盛ん
- 西成は靴産業の盛んな地域です。かつては婦人靴で全国シェアの約8割を占めるほどでした。大量生産品の増加や職人の高齢化などで随分数が減ってしまいましたが、今でも多くの靴メーカーや職人さんが、このまちで靴を作っています。
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- 安くて美味い西成グルメ
- 店主と会話の弾む居酒屋さん、定番の粉もん、味のある喫茶店、キムチ屋さんやお肉屋さん…安くて美味しいお店がたくさんあるのも、このまちの魅力です。大規模なチェーン店ではなく、店主の個性が溢れる個人店が多いのもポイント。
マイナス面ばかり取り上げられがちですが、西成は多くの可能性を秘めたまちです。交通の利便性やお手頃グルメ、暮らしやすさはもちろん、おせっかいでちょっとめんどうだけど温かい、そんな等身大な人たちがたくさんいます。
まちの魅力に加え、人の魅力にも溢れる西成。このまちは、これからも変化し続けます。